さよなら、英雄になった旦那様　～ただ祈るだけの役立たずな妻のはずでしたが……～２

聖剣を手にし、聖騎士となった夫エリオットに離縁されたフローラ。
失意の果てに、元騎士のギルバートや鍛冶師のドルフ夫妻と出会い、共に旅に出るなかで少しずつ居場所を見つけていく。
だが、辿り着いたジエメルド公爵領で一行を待ち受けていたのは――大量の不死魔獣と、王国を揺るがす黒き策謀の影だった。迫る脅威を討ち払うため、フローラたちは一転、王都への旅路を急ぐ。
一方、エリオットは未だ弱まりゆく聖剣の打開策を見出せずにいた。焦りと困惑が募るなか、アグレアス主催の王都観覧討伐で、数多の観客の下、彼は再び不死魔獣に挑むことになるが……。
種々の想いは、誘われるように王都闘技場へ――そして、祝福の下、ついに因縁は決する。これは、人々の祈りが奇跡となって、その優しさで世界を照らす物語。

目次

第一章　人と人を結ぶもの
第二章　崩れ行くもの、あがくもの
第三章　ジエメルドの過去と特製スープ
第四章　王都の落日
第五章　造船
第六章　王都へ
第七章　観覧討伐
第八章　狂乱の中で
第九章　反撃の蔦
第十章　交錯するもの
第十一章　悔いる者、嘲笑う者
第十二章　言祝ぎ
第十三章　祝福の霹靂
第十四章　未来を紡ぐ祈り